デジタルカメラで撮った写真を皆さんはどうしていますか?
撮ったら、CD−RやMO、ハードディスクに保存してお終いですか。
それでは、あまりにももったいないと思いませんか。
デジタルカメラで撮った写真を、ぜひ銀塩でプリントして見て下さい。
私は何度か、SPGの例会にデジタルカメラで撮影した写真を
プリントして持参して、SPGのメンバーや撮影会に参加された
一般参加の方に見てもらっています。
枚数の多い時には、カラーレーザーコピーだったりしましたが、
ぜひ、フジフイルムの「フロンティア」というミニラボの
デジタルプリントを試してみてください。
フロンティについては、以前にもこの会議室で書いたので
詳細は省かせていただきますが、フロンティアによる
銀塩印画紙へのプリントをお薦めするのには訳があります。
それは、銀塩のカラープリントペーパーへのプリントが
最も綺麗に色が再現されるからです。
私は技術者ではないので、インクジェットや昇華型の事は
よく知りませんが、専門の印画紙の事なら良く知っているつもりです。
皆さんの手元にフチありの写真があれば、他のインクジェットの
ペーパーや他のプリントペーパーと白い部分を比較してみてください。
印画紙がどのペーパーより、最も白いはずです。
もし同じ位、白い紙があれば、それはフジやコニカの
インクジェットペーパーで、これは印画紙と同じ素材を使っています。
どんなプリントも白い部分は、紙のベースを見ているわけですから、
白の再現性は印画紙が一番ということになります。
「真っ白」のベストな状態は、反射率が限りなく100%に
近い色(色では無いかもしれない)ですが、実際にはこの世には存在しません。
これより明るい白(これも白とは呼ばないかもしれませんが)は、
ライトボックスやモニターの、中から光っている乳白色になります。
(でもこれは、反射光ではなく透過光になってしまいますが)
逆に印画紙の写真の中の黒の部分は、乳剤の中で銀が黒くなっている印画紙が
最も黒く見えるはずです。
ペーパーベース(バライタ)の、白黒印画紙の黒が良いといわれるのは
乳剤の厚みが、カラー印画紙や白黒RCペーパー印画紙の3倍近くあり、
光が黒くなった厚い乳剤に吸収され、反射光が返りにくい為です。
白黒の印画紙の黒が、最も深みのある黒と言われますが、
言葉のとうり、黒が深いのです。
インクジェットペーパーの黒は、白地に黒いインクを乗せた色です。
ブラウン管や液晶のモニターの場合は、モニターの電源を切ってみて下さい。
暗くなった画面、それがあなたが見ていたモニター上の黒です。
(それ以上、黒い色はモニターでは再現されません)
「真っ黒」のベストな状態は、反射率0%の黒ですが、これは簡単に
試してみる事ができます。
あなたが最も黒いと思われる物を持って、暗室(光が入らなければ押入れでも可)に
入り全暗黒にしてみてください。
そこで見られるのが、反射率0%の黒です(何も見えないはずですが)
白と黒の中間色は、プリントにより再現の得手不得手がありますが、
少なくとも白と黒に関しては、印画紙の再現性が最も優れています。
それと、実際の販売価格は別にして、コストから考えれば、印画紙が
最も安いペーパーです。
これは、生産量が他のペーパーに比べて、とんでもなく多い為です。
単一のペーパーとしては、新聞紙を除けばどんな紙より多く生産されています。
デジタルカメラ=インクジェットペーパーではなく、
デジタルカメラ=銀塩プリントの大伸ばしプリントを一度試してみてください。
最近の高画素デジタルカメラの性能を再認識されると思いますよ。
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