私が初めてヌード撮影をしたのは高校1年の時でした。
とはいっても、最初はヌード撮影のつもりではなく、水着撮影のはずだったのです。
Uの家は古い酒屋さんで、離れのある大きな家でした。
で、そのスタジオに私とUとUの友達の友達という女の子の3人で撮影を始めたので
Uがカメラをセットし、私がライト持ちでありまして、撮影は順調に進んでいきまし
ある程度撮影が進んだところで、Uが、若い綺麗な身体は今のうちにしか残しておけ
さて、それからの私は無我夢中であったと思います。
ライトに照らされた17歳の女の子の裸はとても綺麗でした。
どのくらいの時間撮っていたのかは判りません。
私達3人はそのまま、そのスタジオに泊まり、ずっといろんな話しをしていました。
夜が明けてから、近くの淀川の堤防に行き、3人で手をつないで歩きました。
その時撮った作品は今でもあります。
このくだりはPFSPGの会議室に書いたのですが、読まれていない方も多いと思います
ので、ここに再掲載させていただきます。
友人のU(後のプロ)が、水着撮影をするから手伝ってくれ、と言うので、いそいそ
とUの家に行きました。
なにせ私はこの時まで水着撮影もした事がなく、「水着」というだけでわくわくした
ものでありました。 と、言うか、高校1年程度の男子にとって、異性を写真に撮る
という事自体がそんなにある訳でなく、また、友人の女の子にも「写真撮らせて」と
もなかなかいえるものでもなかったのです。 服を着ているポートレートでもそうだ
ったのですから、水着なんて夢のようでしたから、喜んででかけて行ったのです。
その離れがUのスタジオ兼暗室兼自室になっていたのです。
スタジオと言ってもロールスクリーンを垂らせる程度のシンプルなものではありまし
たが。 しかし、当時のUの写真にかける心意気がじつによく感じられるスタジオだ
ったと思います。 手作りながらちゃんとライティング設備も整えていたし、暗幕等
も備えていました。 水道も通して暗室作業も行えるようになっていました。
す。 ロールスクリーンをおろし、女の子(Fちゃん)が水着に着替えます。
ビキニの本当にちいさな布きれという感じの水着でした。
私はこの時まで女の子の水着も撮った事はなかった訳ですから、この状態でもドキド
キしており、ただただ目が点になっていたのではないでしょうか。
た。 あくまでUの撮影がメインだったのですが、時折ライト持ちを交代し、私も撮
っていました。
この時は、緊張していたという事もあり、また、私自身未熟であったため、私からポ
ーズを指示するなんて事はまったく出来ず、Uのつけたポーズを追いかけて撮ってい
るという状態でしたね。
Uはこの時点でもうかなり撮り慣れており、雰囲気作りもうまかったし、ポーズを指
示していくのもうまかった。
なにしろUは当時ものすごい美形で、モデルや俳優といってもおかしくないほどの整
った顔立ちをしていましたから、女の子の方からUの言う事を積極的に聞いていくと
いうところもありました。
ない、という内容の事を切々と語りはじめ、そして、とうとうFちゃんの水着を脱が
してしまう事に成功したのです。 FちゃんがOKした事も私には大いなる驚きだっ
たのですが、OKさせたUの度量の大きさに畏怖したものでした。 そして、カメラ
マンは話術が巧みでなければいけない、という事を私はこの時、初めて実感したもの
でした。
当時私はすでに童貞ではありませんでしたが、こんなに明るくライトに照らし出され
た女の子の裸を目の当たりに見るのは初めてだったものですから、ただただ圧倒され
ていたという感じだったでしょうか。
それに、水着撮影だけと思っていたことですし、よもやヌードになるなど思いもよら
なかったものですから、どう対処していいか判らなかったところもあります。
とにかく夢中でシャッターを切っていました。
ポーズをつけるとか、構図を考える余裕もなかったですね。
産毛がきらきらと光り、たおやかな乳房が小刻みに震え、この時の映像は今でもしっ
かりと記憶に焼き付いています。
ライトに浮かび上がった裸身は私にとっては天使のように輝いて見えたのです。
もしかしたら、ファインダーを覗いている時間より、呆然と見とれている時間の方が
長かったのかもしれません。
それほどまでにFちゃんの裸は美しかった。
長かったようにも思いますし、短かったようにも思います。
Uの、お疲れさん、という一言で、終わったなと実感しました。
その時にはすでに夜もかなり遅くになっていました。
撮影の興奮と熱気は夜遅くまで冷める事なく、熱く語り合った時間を持てたのです。
こんなに熱い時間はその後の人生であっただろうか。
ほとんど夜が明けるまで話し込んでいました。
本当にその場の空気が光っている気がしました。
私の青春の感動の思い出のひとコマです。
はたしてうまく撮れているのか撮れていないのか。 それは今でも判りません。
ただ、その作品を見るたびに、光っていたあの日を思い出すのです。
憂想堂
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