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《 第二十八話 かなぶん撮影秘話1 》


私が@niftyにて「憂想堂デジタル写真集ライブアクション」を掲載しているのは当然 
ご存じですよね。                               
え? 知らない???? えーーーーーーーーーーーっっっ?!?!?!?!    
そういう方はこちらへどうぞ → http://www.nifty.com/yusodo        
で、知っている方、もうご覧になった方達に、その撮影風景秘話を暇々に徒然にお話 
していこうかなと思ったりもしていいます。                   
SPG撮影会とはまたひと味違ったグラビア撮影風景なんぞを読んでいただければま 
たこれも楽しからずや、です。                         

憂想堂デジタル写真集は現在連載となっていますが、出発時点では連載の予定はなく、
たんにニフティが人集めのためのグラビアが欲しい、という単純なものだったのです。
キャスティングもとにかくネームバリューがありゃいい、という荒っぽいもので、出 
版社あたりが聞いたらあきれかえるような単純な決定作業でした。         
これは私がひとりで決めた訳ではなく、ニフティコンテンツ部との協議であったので 
すが、はっきり言ってニフティは出版業界を知りませんから、そまセオリーに乗って 
という事が判らなかったのですね。 で、こんな荒っぽさになった。        

とはいえキャスティングが決まり、ロケ先(サンフランシスコ)が決まり、事前打ち合 
わせです。                                  
これは大森のニフティ本社でおこなわれました。                 
私はこの時初めて金沢文子に会ったのです。                   
私はこの時まで金沢文子ってよく知らなかった。                 
ビデオやグラビアによく出ているという事でしたが、それらを一度も見た事が無く、 
おぼろげに顔が判る程度だったのですね。                    

かなぶんは所属事務所の社長とふたりで来ました。                
それが、なんとすっぴんでありまして、よくプロダクションの社長が所属モデルをす 
っぴんで打ち合わせに連れてくるなと思ったのですが、よくよく見てみますとそれも 
納得出来ました。                               
かなぶんはすっぴんでも綺麗なのです。                     
とにかく顔かたちが整っている。                        
目鼻立ちもはっきりしているし、まぶたもくっきり二重で鼻筋もすらっと通っている。
素肌が綺麗。                                 
なるほどこれでは化粧する必要が無い、と感心したものです。           
化粧していないから素肌が直に見えている。                   
二十歳過ぎの女の子は素肌が一番綺麗で輝いている。               
だからかなぶんはとても輝いて見えた。                     

打ち合わせは簡単なものでしたが、ニフティから提示された条件はひどいものでした 
ね。                                     
経費が無いからロケに行くのは私とかなぶん、メイクさんの3人だけ、あとは現地の 
コーディネーターと合流し、計4人だけでのロケをせえ、と言う。         
本来なら私の撮影アシスタント、それにスタイリストとマネージャーが同行するので 
すが、その経費を出せない、と言う。                      
私はこんな条件ではプロダクションが断るだろうと思っていたのですが、意外な事に 
OKを出しました。                              
それは後から聞いたのですが、このプロダクションはインターネットでのグラビア出 
版事業に乗り出そうとしているところで、そのためのステップとしてニフティと組む 
のはメリットがある、と判断したという事なのです。 それでOKした。      
それと、かなぶんがシスコに行きたい、という希望もあったので、このとんでもない 
条件でロケに行く事になったのですね。                     
スタイリストがいないので撮影用の衣装やコスチュームは現地で購入するという事に 
なりました。                                 
なんか私は行く前からこれで憂鬱になっていたのですが、とにかく作品を作って実績 
を残す事っ!! この気持ちを最優先に持って事に挑む事にしたのです。      

打ち合わせの後、私とかなぶんはお茶を飲みに行った。              
ちょっとでもかなぶんのイメージを掴んでおこうと思ったからである。       
この時の印象は……じつはあまり無い。                     
というのはこの後、あらゆるメディアでのかなぶんを見てしまい、そしとて現地での 
かなぶんとの同行で、なにがなんやら判らんようになってしまったからでもあるのだ 
が、とにかくこの時は何を喋っていたのかよく覚えていない。           
ただ、えらいヘビースモーカーやなあ、と思った事と声がえらいハスキーやなあ、と 
いう事くらいですね。                             
かなぶんはあまりよく話す方ではないのですが、会話ははっきりと的確に出来る子で 
頭の回転は速いです。                             
このロケではどんなイメージで撮ろうか、とか考えながら話していたのですが、今と 
なってはあまりイメージ出来てなかったと思いますね。              
いや、出来ていたのかもしれないのですが、この後々大どんでん返しがあったもので 
すからそんなの無かったも同然というところなのです。              
それは何か?                                 
この時、ロケに出る一ヶ月前。                         
この一ヶ月が私にとって落とし穴でありました。                 
すぐにロケに出ていればよかった。                       
それは何故か?                                
以下次号。                                  


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