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《 第四十二話 サンデーカメラマン 》


桜の季節ですねえ。
お天気の良い日曜日には桜の名所や桜の咲いている公園などにはお花見散歩の人達が
どっと繰り出しています。
私もご多分に漏れず、ぷらぷら街歩きをしながら桜などを愛でているのですが、近所
の長居公園を歩いていて気が付きました。
長居公園内の有料エリアに入りますと、来ている人達のふたりにひとりが一眼レフカ
メラを持っているのではなかろうかというくらい、カメラを多く見かけるのです。
三脚を持っている人もたくさんいました。
みんな、公園内の桜や郷土の森の草木や花々を撮影しに来ているのでしょうね。
昨年、奈良の室生寺に行った時もこうした光景を見かけました。
紅葉の季節であったのですが、行き交う人達のほとんどが一眼レフカメラを持ってい
るのではないかと思えたほどで、紅葉が色濃く繁っているところでは三脚によるカメ
ラの放列が並んでいました。
こういうところに撮影に来ているのはほとんどがアマチュアのサンデーカメラマンで
はないかと思います。
そして、こうして見ると、日本のカメラ文化はじつに盛況で華やかなりし時代である
のだなと感じます。
趣味としてのカメラや写真は手軽であり、なかなか造詣も深く、老若男女を問わずみ
んなが平等に楽しめるものですからね、そして、季節を表現出来るものでもあります
から、紅葉や桜や旬時々にはこうしたサンデーカメラマンたちが大挙して繰り出すの
だと思います。

それにしても思いますのは、確かにカメラは安くなり、手頃に手に入るようになりま
した。
が、それは入門機と言われる廉価版一眼レフであり、あるいはコンパクトカメラです。
ところが名所旧跡で見かけるカメラは、その多くが最高機種であったり高価なプロ用
であったりするのですね。
これは趣味を突き詰めようとすると、やはり道具にも凝りたくなるという姿の現れな
のでしょうか。
それはそれで良いのですが、これから写真を始めようとする人達や、高価なカメラを
買う余裕はないけど写真をやりたという人達が、名所旧跡でまわりの人達が持ってい
る高価なカメラを見て萎縮してしまう事のないように、自分にあったカメラは自分の
持っているカメラであるという気持ちで臨んでほしいと思います。
あくまで気楽に撮れれば良いのですから。
また、その気楽さが楽しいのですから。

しかし、これだけたくさんの、カメラを趣味として楽しんでいる人達がいるのですか
ら、もっともっとSPGに遊びに来て欲しいと思うのですが、まだまだ知名度が足り
ないのかな。


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憂想堂
E-mail: yousoudo@fspg.jp