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《 第四十九話 好きなものを撮る2 》


好きなものを撮るのが上達への道であると書きました。
男性カメラマンであるなら女性を被写体として撮りたいという思いはあるでしょう。
そして、そこからさらに一歩踏み込んで“女性のヌード”を撮りたいという思いを
持たれている方も多いと思います。

ひとくちにヌードを撮ると言っても、女の子を綺麗に撮りたい、エッチに撮りたい、
活き活きと撮りたい、物体としてのフォルムの美しさを撮りたい、等々。
いろいろなテーマがありますね。
どのテーマであっても、それを撮るためには自分の前でヌードになってくれる女性
がいなくては撮る事は出来ません。
風景写真のように、その場所に行けばいつでも被写体はある(天候やタイミングの
問題はありますが)というものとは違い、まず、撮らせてくれる女性がいなければ
撮る事が出来ないのですから。

で、これが難しい。
ステディな彼女のいる人は比較的簡単であるでしょうけど、そういう彼女がいない、
あるいは家庭を持っていて、そういう彼女を作る事が出来ないとか、いろいろ事情
があって撮るのは難しい。
簡単なのは私営のヌード撮影会に行って撮る、という方法。
しかし、これも現場でのモデルさんとのコミュニケーションをとる事は難しく、そ
れゆえ、自分の意図した作品を撮るのが難しい。
いくら撮影会に行っても、所詮は女性の裸を客観的に写しているにすぎない。

あるいは、モデルプロダクションに直接モデルさんの派遣を頼むか。
これも難しいです。
プロのモデルプロダクションは個人団体を問わずアマチュアにモデル派遣はしてく
れません。
これは信頼関係の基に派遣業務が成り立っているからであり、ビジネス上の基本
姿勢というものがしっかりとあるからなのです。

ならば、そういった人達はどうすれば良いのか?
簡単ですね。
SPGに積極的に参加すれば良いのです。
自分の好きなものを撮りたい、そのためにはどこに言ってどうすれば良いのか、と
いう事を考えて集まってきた人達で構成されているのがSPGなのですね。
SPGでおこなっている撮影会モデルさんとのコミュニケーションも出来るだけ取
れるように、前夜祭にモデルさんにも参加してもらい、一緒に食事したり飲んだり
お風呂に入ったりして仲良しになり、お互いに意志の疎通が出来るようになってか
ら撮影に入り、少人数で撮影時間もゆったりと取り、楽しい雰囲気を作りながら進
めています。
要するに“仲良しの女の子”を撮る、という感覚を作っているのですね。
だから撮るほうもモデルさんに声をかけやすいし、自分の意図を伝えやすい。
モデルさんもいい笑顔をしてくれる。
このような環境の中で上達していければいいなというのが私の思いですね。

SPGと言えばヌードばかり撮っていて破廉恥なフォーラムだと言う方もいらっし
ゃいます。
けど、自分の好きなものに正直になれた人達の集まりでもあるのです。
そして、好きな事に情熱を傾け、プロ以上の腕を持つにいたった方もいらっしゃい
ます。
“好きこそ物の上手なれ”
好きなものであるからこそ熱中出来、上達への道であるという事なのですね。


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憂想堂
E-mail: yousoudo@fspg.jp